日本の光ファイバー普及率は、2015年12月の時点で73.3%であり、世界一です。
二位は韓国で71.3%、三位はラトビアで60.7%となっています。
普及率が5割を超えているのは、世界でこの3つの国だけです。
光ファイバーは光回線を構築し、高速インターネットを可能にするものです。
光ファイバーの敷設には莫大な費用がかかりますから、国土が広いよりも狭い方が、また、いわゆるコンパクトシティに大多数の国民が住む傾向のある国ほど、光ファイバーの普及率を上げやすくなります。

そうではあっても、日本のこの普及率は特筆すべきことです。
これにはかつてわが国でおこなわれた通信の自由化が、大いに貢献していると言えるでしょう。
自由化前は、電話回線を持ち、使えるのはかつての電電公社だけであり、一社独占でした。
その後の通信自由化で、電話回線を他の民間会社も借用し、自社ブランドサービスとして顧客に提供できるようになりました。
その結果、長距離電話の平均料金は劇的に値下がりします。

光回線のイメージ 通信の自由化後に始まった光回線の敷設には何社もが参入し、競合するようになっています。
全国に光ファイバーを引いているのは、前身が旧電電公社であるNTTだけですが、地方の地元企業が独自に光回線を敷設した例も見られ、光ファイバーの普及を進めるのに貢献しました。
光ファイバーを引くのには多額の初期投資が必要であるため、ともすると地方は後回しにされがちです。
しかし通信の自由化で光回線は民間会社が自由に引けるため、地域の企業が引くこともでき、実際にそうしました。

光ファイバーを引くのにかかった莫大な初期投資費用を回収するには、多くの利用者が必要です。
競争があり、各社がキャンペーンに力を入れて顧客獲得に励んだ結果、利用者も増えました。
利用者が増えれば更なる投資が可能となり、新たな地域に光回線を敷設することができます。
競争によって好循環が生まれ、続いていると言えるでしょう。

日本は確かに都市人口の多い国ですが、各地にそれなりの都市があり、また都市部以外にもかなりの人々が住んでいます。
インターネットをより必要とするのは、地方都市や都市以外の生活者とも言えます。
大都市にいなければかなわなかったことでも、インターネットで事足りるようになっているからです。
加速するばかりの一極集中をなんとかしようとする意志も、光ファイバー普及率アップに影響していると見られます。

日本のインターネット普及率は約80%

日本のインターネット回線 一方、日本のインターネット普及率は約80%にとどまっています。
これは、韓国よりも低い数字です。
世界一はアイスランドとなっています。
アイスランドは気候が厳しく、緊急時の連絡手段としてスマートフォンの普及も早くから進みました。
日本は気候が穏やかで公衆電話も各地に豊富にあり、新聞の宅配制度もあるため、スマートフォンやPC、タブレットが生活していくうえで必須でもないという面はありそうです。

仕事でPCを使う場合は別として、年配者の中にはむしろインターネットを使いたくないという人もかなりいます。
ネット依存症ということばも聞かれるように、人を夢中にさせる魅力的なものだというイメージはあっても、インターネットを使わない生活に何ら不便もなかったため、あえて使う動機がないということもあるようです。

今後ますます進むグローバル化に対応するため、これからの世代には、インターネットを使いこなせるようにさせたいとする向きもあります。
ヨーロッパでは、学校の授業で生徒に1人1台づつタブレットを持たせ、学習に欠かせないツールとして利用しているところもあります。
その方が学習効率が上がるという実績があるからでしょう。
そうした授業が普通のこととなりつつあるようです。

日本では授業でだとあまりインターネットを利用しませんが、子どもたちの多くはスマートフォンの利用で生まれたときからインターネットを身近なものとし、使いこなしています。
近い将来には日本のインターネット普及率は、ほぼ100%となっていくことでしょう。

日本では都市部に住んでいれば、たしかに便利に生活できて、インターネットを使わなくても特に不便はなかったでしょう。
しかし地方に住んでいる場合は、都市居住者に比べてなにかと不便があるものです。
それがインターネット活用によって、ある程度解消されるようになってきています。
地方在住者でも年配者は、インターネットを使おうとしない人が多いでしょうが、インターネット利用でもたらされる利益が大きい地方ほど、今後はより普及が進みそうです。

日本はもともと気候が穏やかで、便利に生活できる国であったため、インターネットがなくても不自由しない人が多く、普及率が世界でトップクラスというわけでもありません。
ただ、世界がインターネット利用を前提とした社会になりつつあるため、子ども世代には早いうちからインターネットに親しませておこうという向きもあり、近い将来は、ほぼ100%の普及率になると見られます。